Bullet of the promise

□第六四話
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「ね、コナン君学校お休みなの?」



「ええ、風邪ひいて寝込んでるらしいわよ…」



「今日の給食カレーなのによ―…」



「そこですか?」







翌朝。



登校してきた哀にどこから聞いたのか、歩美はコナンの欠席の真偽を確かめた。





「…(ま、昨夜から博士とコソコソやってたから、ホントに風邪かどうかはわからないけどね…)」






哀は昨夜の2人の様子を思い出しながら、少年探偵団に知ることのない事を内心で呟いていた。











「コナンくーん?マカデミー賞って何時からだっけ?―ってあれ?コナン君まだ帰ってないの?」




探偵事務所の上の階にある自宅から夕飯の仕度の途中であろう蘭がエプロンをかけお玉を持って部屋に入ってきた。




小さな影が見えないことに首を傾げる娘に小五郎は新聞を広げながら答える。





「あのガキなら今晩は博士の家に泊まるから夕飯はいらねぇって電話してきたぞ…」



「うそ!一緒にマカデミー賞観ようって楽しみにしてたのに…」



「何が楽しみなんだよ?あんな外国の映画の授賞式…」



「だって新一のお父さん、最優秀脚本賞にノミネートされてるんだよ?楽しみじゃない!」



「だから、お前はともかく…なんであのガキが楽しみにしてんだよ?」




「………そう、だよね…」





父に言われよくよく考えてみれば…と娘は同意した。












空はすっかり暗くなった時刻。





≪では、まず助演男優賞から…プレゼンターは昨夜の受賞者、ジョニー・ビップさんです≫





工藤邸に住む昴はリビングにある大きなテレビでマカデミー賞を観ながらソファの上で寛いでいた。









ピンポーンッ







インターホンがなり受話器越しに誰か尋ねると、宅配便です、と返ってきた。





受話器を置き玄関の扉を開けると…






「こんばんは、初めまして…安室透です」



「はあ…」







どう見ても宅配業者の格好に見えない男性が名乗り、戸惑いを発する。




「でも、初めましてじゃ…ありませんよね?少し話をしたいんですが、中に入っても構いませんか?」



「ええ、貴方一人なら…申し訳ありませんが、外で待たれてるお連れの方たちはご遠慮願います。お出しするティーカップの数がたりそうにないので」






門の陰に隠れる仲間に一瞥すると再び昴と向き合った。




「気にしないでください…彼らは外で待つのが好きなので。でも…貴方の返答や行動次第で…





全員お邪魔する羽目になるかもしれませんけどね…」















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ゴオォォ…








その頃、暗い夜道を一台の車が走行していた。







「ら、来葉峠?赤井さんが奴らに殺された場所に今から行くんですか?」



「ええ、行けば何か掴める気がするのよ。友梨奈にも連絡したんだけど、他に用事があるって言って断られちゃったわ…」






ジョディの脳裏に浮かぶコナンの表情。






「…(そう…楠田が拳銃自殺した事が奴らに知られた時のあの表情…花見の時の狼狽えぶり…

絶対何か…何かある!!)」







ジョディは助手席でそう信じて来葉峠へ向かった。
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