Bullet of the promise

□第六九話
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「さっきから何を見ているのですか?友梨奈先輩」




『庄野杏奈さんのブログ。さっき言ってたでしょ?』




「あの北見沙弥の秘密が載ってるっていうやつ?」




『ええ…』







だが、庄野さんのブログに載っているのは…


犬と戯れていたり、好きな漫画本を紹介していたり、料理作ったり…



特に秘密が載っているようなものはない。




ふ〜ん…、と言ったら晴香は皿を持って再び立ち上がった。



行先はケーキが並ぶ方向。


また皿に盛って来るようだ。




おい、太るぞ。



























数十分後。







ケーキをお腹いっぱいに詰め、満足気にバイキングを出る私達とコナン君たち。



「食った食った」と元太君が博士に負けない大きなお腹を摩る。



さらに次晩ご飯だと食べる気満々だ。よく入るのぉ…。









「大変なんですよ!とにかく開けてください!」







ホテルを出ようとしたところ、フロントが騒がしかった。



見ると、桜子さんが慌てた様子でフロントの人に何か頼んでいた。



代表して知り合いのコナン君が彼女に訊くと、庄野さんが何度呼び鈴を鳴らしても部屋から出てこないと言う。






「それ…かなりマズイですよ?」



「沙弥さん…」



「私の撮りは今日はないけど、杏奈さんはあと30分で撮影始まるから…

メイクの時間とかもあるし、もう現場に入ってないと…」




「…なのですぐにマスターキーで扉を開けてください!」








フロントの人がボーイさんに頼んで庄野さんの部屋へ向かう桜子さんと北見さん。



そして何故かついて行くコナン君。

何故君もついて行く?、と思いながらも私もついて行った。









ボーイさんがマスターキーで庄野さんの部屋を開ける。






「杏奈さん、どうしたんですかー?」




「撮影始まっちゃいますよー?……あ…」








掛けようとした北見さんの帽子が落ちたのが視界の端で見えた。







「杏奈さーん?いらっしゃいますよねー?」




『庄野さん?どうかしましたか?』




「杏奈さ…」



「「『!!?』」」








奥の客室を覗くとそこには頭から血を流して倒れる庄野さんが。




悲鳴を上げた桜子さんの声にボーイさんが部屋に入って来た。



脈を測ってみるがもう亡くなっている。


すっかり固まっている桜子さんに頼むわけにはいかずボーイさんにすぐに警察へ連絡を頼んだ。





庄野さんの側にはこの部屋のカードキー。


桜子さんの話によるとこのホテルはオートロックじゃない。






つまり、密室殺人ということだ。





またこの子は事件を呼びよって…






コナン君が何かを見つけハンカチで拭って、その匂いを嗅いだら、私たちの方を見た。





いや、正確には私の後ろにいる人物を見ているようだ。












タレントの北見沙弥さんを。
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