HQ夢小説 宮治

□二話.
1ページ/2ページ





新入部員としても部活に慣れきたころ。

休憩に入り、1年生組はドリンクを持って集ていた。






『あの…』





恐る恐るこちらにかける声。
声のする方を見ると、扉に身体を隠しながらこちらの様子を伺う姿…。





「あ、八戸さんじゃん」


「!!」


『あ…角名くん…』





少しでも知っている人物にホッとしたのか、少し顔を出す愛菜。




「どうしたの?」


『え、えっと。信君…じゃなかった…北、先輩はいますか?』


「え、北さん?北さんに用事?」




コクコクと頷く愛菜に1年組は“意外だ”と目を大きくした。
同級生の彼らの中でなく、2年生、それも先輩たちの中で正論パンチをかます先輩の名前なのだから。


体育館を見渡すと、主将たちと話をする北。
呼んでくる、と角名が離れた途端、愛菜は再び扉の影に隠れてしまった。




そんな愛菜に対し、“変なヤツ…”と印象をインプットする侑。


え…俺たち怖がられとるのか?、と不安を抱える銀島。



無言で愛菜のいる扉に視線を送る治。




それぞれが思い、居たたまれない空気が続く中、角名が戻ってきた。







「どこおる?」





目的の人物を連れて。

侑たちが指さした扉の裏を覗くと北は、





「…どないしたん、愛菜?」






と、愛菜に問う。






((((愛菜!?))))




『し、信君…』




((((信君!?))))




親しく呼び合う二人に驚きが隠せない1年生組。





『…じゃなかった。北、先輩…』


「別に普通に呼べばええやん。で、どないしたん?」


『あ、えっと…先生からこのプリント、頼まれて…』


「ああ、委員会の…ありがとう。すまんな、わざわざ」


『ううん。私もごめんなさい。部活の練習中に…』


「気にせんでええ。今から帰りか?」


『うん。もう少ししたら、委員会のお仕事終わるから』


「ほな、ちょっと待っとき。こっちももうすぐ終わるから」


『だ、大丈夫。一人で帰れる…』


「もう暗なるから、一緒帰る。ええな?」


『……うん』


「ほな、30分後校門で待ち合わせな」


『うん。』






唖然とする後輩に気にすることなく、会話をする二人。

用事が済んだと愛菜は早々とその場を離れた。






「すまんかったな」


「い、いえ…」




過ぎ去る際、1年組に片手をあげ軽く詫びる北に対し、変わらず唖然とする彼ら。
2年部員のもとへ行く北の背中を見ながら聞こえはしないがこそこそと会話を交わす。




「…なんやったん?今の」


「俺、あんなにしゃべる八戸さん初めて見た」



「ていうか、北さんを名前で呼ぶこと自体がすごいんやけど…」



「……どんな関係なんやろ」






彼らに謎を残したまま今日最後の練習に入った。
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ