HQ夢小説 宮治

□三話.
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「(ああ…やってもうた…)」



放課後の部活時間。
宮治は片手を支えながら体育館から出る。


チーム分け練習中、アランのスパイクをブロックした際、突き指してしまったのだ。


主将と監督たちに一言言って、手当を受けるために保健室へ向かう。






「(さっさと手当してもろて、練習戻ろ)」






…と、思っていたが…








「…居らんとかい」





保健医の先生は不在だった。

教師用机には、“会議のため不在”とメモが残されているが、一体いつ帰ってくるのだろうか。


はあ…とため息を吐く。


さて、どうしたものか…。





ガラッ





「!!」


『?……!!』





保健室の扉が開き、そこにいたのは愛菜だった。

お互い固まる。





「あ、ども…」


『………。』




沈黙を破ったのは治。に対して会釈だけ返す愛菜。



「(俺…嫌われとるのか…?)」


ショックを受ける治。
一方、見事に人見知りを発動した愛菜だが、ちらりと同じ空間にいる人物へ目線を移すと胸の前で抑える片手が見えた。





『……突き指…ですか?』


「(しゃべってくれた!!)お、おん。練習で…」



『………。』






愛菜は持っていた如雨露を近くの机に置く。




『……冷やし…ました?』


「あ、いや…」




それを聞くと、氷水を用意し治の手を取り、指を冷やす。


その間、棚からテーピングを見つけ、治の目の前に座った。




膝がくっつきそうなほどの距離で手当を始める。





「……えっと…なんでここに?」


『…保健委員の仕事で』


「さよか…」




・・・・・。





「(あかん、会話が続かん…)」






彼女が保健室に入った時以降、目を合わせてくれない愛菜の顔を治は不躾ながらじっと見る。


治が愛菜と初めて会ったのは、階段前でぶつかったあの時ではなかった。
しかし、ここまで近く顔を見たのはあの時を含めて2回目。


手当のためにと触れた手と合わさって緊張しているのを隠すために話題を振ろうと頭を回転させる。


が、どれも盛り上がる話がなく、撃沈。








『お、終わりました。明日も痛みが引かない場合は、病院へ行って下さい』



「お、おん。」





処置が終わると愛菜はさっさと離れた。
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