HQ夢小説 宮治

□四話.
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桜の木はすっかり緑のみになってしまった。

日に日に気温も上がってきたな…と、その木が見える席でのんびりと思う。

現在、五時間目の授業が行われている時刻。
体育の授業でグラウンドを走っているクラスメイトたちの声に“お疲れ様です”と敬礼。
こんなとこ誰かに見られたら恥ずかしいだろうな…


さて、今私がいるのはどこでしょうか。




答えは、体育準備室。




何故、ここにいるのか。皆さんに説明しましょう。




時はたった数分前、昼休みに遡る














〜数分前〜






お昼を食べ終わった私は、教室へ戻る途中、体育の先生に声をかけられた。






「今日の日直誰なん?」


『……私です』


「ほな、ちょっと来てもらってええ?」









言われた通りに歩いて、着いた先は体育準備室だった。







「すまんね。今日使う道具を出しておいてほしいんや。
先生、ちょっと違う用事があるから…」



『分かりました。』






ある程度説明をした先生は“ほな、お願いな〜”と体育準備室を出た。

そこまで量があるわけではなく、昼休み中に終わるだろう。




そう思い、道具を手にした。






数分後。
思った通り、準備はすぐ終わった。
時計を見れば、体育着に着替えるとしてもまだ時間がたっぷりある。

入ったことのない体育準備室。
あまり漁ってはいけないことは分かっていたが、好奇心が勝ってしまった。

少しの間、何があるか見てみよう…




と、空になった弁当箱を片手に奥へ奥へと足を進めた。




後に、それが後悔することになるとは、思いもしらず…













(素直に教室戻ればよかった…)




奥へ行ったら随分古いバレーボールを見つけた。

従兄の影響か、つい近くにあったボール拭きとボールを手にして、磨きをしていた。

3つ目のボールを磨いている時だった。








「?誰や?鍵開けっ放しにして…」


『!!』








ガチャッ




『………え。』






こうして今に至るのである。






とりあえず、5時間目または6時間目の授業後、後片付けに来る先生や生徒、最悪部活動の生徒たちに気付かれるまでここで待つしかない。

こんな時、勉強道具などがあったら暇を持て余せただろうが、残念ながら今彼女の手元にあるのは空の弁当箱のみ。




仕方なく、ボール磨きの続きをする愛菜であった。
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