★×向日岳人★
□あまりに可愛くてA
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忍足と岳人はまだ朝だというのに既に忍足の自宅に向かって帰り始めていた。
勿論二人とも、朝は学校に行くつもりだったのだが、忍足のある悪戯がきっかけになって岳人が学校を休みたいと言ってきたため、二人で帰宅していた。
□あまりに可愛くてA■
そもそもこうなった原因は朝、登校中の満員電車に遡る。
暑苦しい満員電車で忍足がちょっとした悪戯のつもりで岳人に痴漢したところ、岳人が本気で怖がって泣いてしまったのだ。
しかし岳人は、それが忍足だったとは気付いてはいない。
「…もう泣き止んだか?」
「ぅん…もう大丈夫…」
岳人はまだ赤い目を擦りながら小さく頷く。
忍足の家に着くと、少しは落ち着いたのかそのうちに鳴咽も止み、ようやく泣き止んだ。
「朝から大変やったな…適当に休んどってええよ」
忍足はあくまで自分がやったということを隠すように岳人を優しく介抱する。
岳人はそれにすっかり騙されている様子で、さっきの痴漢の正体が忍足だったとは夢にも思わないだろう。
そのことに忍足は心底ホッとしていた。
「少し休むか?…あ、シャワー浴びたいとかあるんやない?」
忍足は出来るだけ岳人に気を遣ってやった。
岳人はただ黙って忍足の服の裾を摘んで引っ張る。
「…岳人?」
「…一緒にシャワー浴びたい…。侑士…身体洗ってくれる…?」
岳人は痴漢されたショックからかいつもより弱気だった。
忍足がそれを断るはずもなく、二人は連れ立って浴室に向かった。
「熱くないか?」
「うん、平気…」
岳人を椅子に座らせ、忍足は後ろから岳人の身体にシャワーでお湯をかける。
汗や体液で少しべたついていた身体を洗い流していくと、突然岳人が忍足の手を掴んだ。
「?…どないしたん?」
「…触られたとこ…もっと綺麗にして欲しい」
「ん?判った…どの辺なん?」
岳人の頼みに、忍足はスポンジを手に取りながら尋ねた。
しかし岳人は首を横に振ると立ち上がり、忍足の手からスポンジを奪い取った。
「岳人…?」
「スポンジで洗うんじゃなくて…侑士の手で触って欲しい…」
岳人は忍足の手を取って自分の身体に触れさせた。
忍足は岳人に誘われているのだと判ると、シャワーのお湯を止めて元の場所に置き、岳人を力強く抱き締めた。
「ほな…どこ触られたか教えてくれるか?」
忍足は本当は知っているくせにわざと尋ねた。
岳人は小さく頷くと忍足に背を向ける。
「…まず最初に、お尻触られた」
「ん…こうか?」
忍足は岳人が言うように尻に触るとゆっくりと下から撫で上げた。
すると僅かに岳人の腰が震える。
「その後…揉まれて…っ、胸も触られた…」
「揉まれた…こんな感じか?」
忍足は岳人の説明に合わせて左手で胸を撫で、右手で尻の肉を揉む。
電車の中とは違って直接触れると、それは程よい弾力と肌触りでなんとも触り心地がいい。
「んっ…そう…、その後…っ、こっち…」
岳人は忍足の手を掴むと蕾と自身に導いた。
忍足は誘われるまま自身を扱き、その先走りを利用して蕾の中に指を入れた。
「はっ…んん…ゃあっ」