★×向日岳人★
□やっぱり好きだから
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「あ、次英語だ」
岳人は部室のロッカーに英和辞典を置きっぱなしだったのを思いだし、慌てて取りに行った。
正レギュラーはそれぞれ専用のロッカーがあるので、こういうのには大変便利である。
□やっぱり好きだから■
「あー…っもうサボっちゃおうかなー」
天気もいいし、暖かく、麗らかな日。
こんな日に必死になって勉強するのが急に馬鹿らしく思えてきた。
「せやな。一緒にサボろうか」
「侑士!?」
部室には誰もいないと思っていたのに、先客がいたようだ。
「やだよ、侑士と一緒だったらサボるより授業受けた方がいいもん」
「なんでやねん」
「だって侑士、いっつもやらしーこと考えてるし」
「うわっ酷ッ!!」
騒ぐ忍足を無視して、岳人は部室を出ようとした。
しかし、いつの間にか起きた忍足にドアを押さえられてしまう。
「おい、何やってんだよ。授業に遅れるだろ!?」
「恋人より授業の方が大事なん?」
当たり前だろ!と言おうとした口を忍足によって塞がれてしまう。
他ならぬ、忍足の唇によって。
「ふんんっ、んーっ」
岳人は拳で忍足の胸を叩いて抵抗した。
忍足はそれをものともしないでネクタイを解いた。
それで岳人の細い手首を一まとめに括ってしまう。
「侑士ッ!!ちょっ!」
「うっさいなー、ちょぉ黙っとり」
忍足はひょいっと岳人を持ち上げて、部室の豪奢なソファに下ろした。
前で括っていた手を後ろで縛り直し、岳人の服を脱がせにかかった。
「侑士、やめ…っ」
…キーンコーンカーンコーン…
「あ、チャイム…!」
「あーあ、授業始まってもうたなぁ」
「馬鹿野郎、何考えてんだよ、離せ…っあん!」
岳人は忍足に罵声を浴びせたが、途中で喘ぎにすり変わってしまう。
というのは、忍足が岳人の胸の突起を摘むように愛撫したからだ。
「ぁんっや、やめっ!ここ部室…っぁあん」
「へぇ?部室でされて感じとるくせになぁ」
「やっ、ぁあああ…っ」
岳人が胸への刺激に翻弄されている間に、忍足は素早く岳人のズボンや下着を剥ぎ取ってしまう。
「ぁ、だめっ、やだぁあっ!侑士ぃっ」
「なんや…いやいや言うとる割には…しっかり感じとるやん?」
「ちっが…あぁあっ!やめ…ぁふ、あっ」
未だに胸の突起をしゃぶり続ける忍足から逃れようと身を攀るが、たいした効果は得られず、逆に押し付けるような形になる。
「なん?意外と…ノリノリやんか」