琥珀色の飴
□今日も俺は・・・
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この世界は、能力で運命が決まる。その能力は、努力などはほとんど関係ない。ただ、才能で決まる。そんな世界で能力が開花されていないのは、絶望で劣等感をだく毎日だ。
『この世界で生きるためには』〜保海 景〜
「超能力か・・・。昔は、そんなもの存在していなかったのに。」
そう、昔は。今では、能力を持っているのが基本で無能力者なんて能力者にとって取るに足りない存在。きっと、道に転がる石ころみたいに思うのもわかる。だけど、能力に頼ってばっかりじゃダメだ。
俺は、無能力者を演じる。恭弥と一緒に。恭弥は、既に戦闘力だけでもずば抜けているので能力者に簡単に負けることなんてないが・・・。いや、むしろ無能力者だと思われていないかもしれない。とにかく俺たちは、危険がない限り絶対に能力なんて使わない。
「まぁ、もうすぐ能力を使うことになるかもしれないんだけどね。」
俺の超直感が、知らせている。何か、俺にとって嫌なことが来る。だけど得られる経験もとても多いことも。
「綱吉、何考えてんの。しかも、もうすぐ能力を使うって。」
雲雀は、手にしている書類を一旦机に置き頬杖を付きながら俺に、話しかける。
「勘が、言うんだ。なんか、俺にとって不都合な物が来るって。」
「そんなの、飛行機止めちゃえばいい。それと、通行止めとか。なんとか、並盛内に入らないようにできると思うし。」
飛行機止めるって何をするんだ?並盛には、飛行機なんてこないはずなんだけど。それに、通行止めって結構一般人に影響が出ると思うんだよな。物資だって入ってこないと言うことになるし。
「そこまでしなくていいよ。だって、いい経験ができるとも勘が言ってるし。恭弥も、その物語に参加できるしね。」
「まぁ、それならいいけど。」
ただ一つ問題が、あるんだよな。
「今の学校にいる時の関係だと、そんなに関われないんだよね。」
「じゃあ、風紀委員やめる。あれも、ただ単に思いつきだし。」
「風紀委員は、やめたらダメだよ。風紀委員をやってるから、それに参加できるんだから。」
そうなのだ。風紀委員をやっているからそいつに、目をつけられ勧誘されるのだ。
「恭弥、たぶんそいつ一週間後に来ると思うから、俺が変な行動とってたりしたら恭弥からの干渉は、極力やめてね。」