黒子のバスケ

□2号の友達 
1ページ/6ページ

「ハーイ、みんな注目ー!!」

監督の一声に、皆がダウンを行いながら注目した。

「どうしたんだ、…監督(汗)。」

日向の言葉に、よくぞ聞いてくれたといわんばかりに、監督はにこりと笑った…


そう、

――――笑ったのだ…。


『これは、やばい奴だよな、水戸部…?』
『(コクコク…)』


監督がルンルンしている=ナンかある


この方式はもう既に、1年にも浸透している。


ここにいる(木吉を除く)全員が、身震いした。







「みんな、今週末は合宿よっ!」
「「Σえぇっ!?」」




「随分急だな、リコー」

さほど驚きもせず、木吉がリコを見る。
その目の奥では、理由を説明するよう促した。

「急でもないわ。この春から打診してたんだけど、向こうの都合が合わなくて、やっと決まったの。」




―――イヤッ!こっちにしてみたら急だから!



「今週予定がある人は?」
「今週は、練習が入るとは思ってたし俺は平気だよ」

伊月が言ったのに皆が便乗し、結局皆がフリーであった。

「1年生も大丈夫?」

「「はい。」」「おう。」



「じゃあ決まりね。少し遠いけど、送迎をパパに頼んでるから心配しないで。」


逆に心配になったのは、ご愛嬌…。




「あの、監督。」
「キャッ!く、黒子君、なに?」

いつものごとく影の薄い黒子に心臓が飛び出そうなほど驚きながら、リコは、答えた。




「2号も連れて行っていいですか?」
「Σマジかよ…。」


すかさずため息をついた火神。
知っての通り、いまだに慣れていないのだ。






「そうそう、2号を連れていくことが絶対条件なの。」
「「は?」」






遡ること1週間前。



「リコ、遅くなってごめん〜!!」
「いいのいいの!こっちこそ、色々忙しいときにごめんね?」

リコは、携帯越しに、ある人物と連絡をとりあっていた。

「で、今週末でも大丈夫?」
「OKよ!母さんがリコの顔早く見たいってうるさいくらいなのよ。早く来てくれない?」
「はは、わかったわ!」

時間を決め、借りる場所の大まかな説明の後、二人の会話に混じってきたモノがあった。

「Σねぇ!今のって!?」
「あ、わかった?オセロだよ!」
「そうだ、あたしも、というか、この前話したじゃない?同じなのよ!」

受話器越しに興奮した様子の相手は、そうだ!と、リコに話を持ち掛けた。

「一緒においでよ!オセロもきっと喜ぶからさ!」
「いいの?」
「勿論!じゃ、決まりね!」







「って理由よ。」




「ひょっとして、監督。」

黒子が、相変わらずのポーカーフェイスで尋ねた。










「オセロは、…犬ですか?」








NEXT→
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ