夢王国と眠れる100人の王子様

□ショコラの甘味
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「リカさん?どうかしたんですか?」

本日、ショコルーテでは建国記念式典がある。
その来賓として、青藍はリカ王子の城に呼ばれていた。

国中大にぎわいで、城にまでその声が聞こえてきている。

式典は午後からとあって、今は準備の最中であるが、手回しの早いリカは、すべての準備を整えており、後は式典の正装を着るだけとしていた。

そんな彼が、いま、なぜか物憂げな瞳でこちらをじっと見ている。

「おまえ、街に行かねぇの?」

ショコルーテは祭りの真っ盛り。つまり、外にいる方が、大抵、人は楽しい。
しかし、リカの目の前には、客人であり、トロイメアの姫である青藍がいるのだ。

しかも、ゆっくりと寛ぎ、本を片手に、リカの淹れたミルクチョコレートとリカの焼いたチョコチップクッキーを食べて……。

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