D.Gray-man

□ガチャを回したら2頭身の神田さんが出てきた件…。
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珍しい・グレのガチャを見つけて、1回回した。
コロコロ転がってきた中に入っていたものにビックリ。




「っ…。クソッ!なんだよ一体っ・」
「…え……?」



透明なプラ容器の中に入っていたのは、カンバッジ……ではなく。



三頭身の神田ユウ。



「Σっ!?」


切れ長の瞳がこっちを見ている。

「は、初めまして…。」



黒の教団の制服に、イノセンスの六幻。




「てめぇ、伯爵の手先か?」
「ええぇ!ちゃ、ちゃうよって!てか、この世界、君の世界ちゃうよ…?」
「あぁ!?」



道行く人がこちらを訝しげに見ている。




「ここや、ちょっと分が悪いで。堪忍してや?今から、他人が居らんところに行くさかい。」
「…下手な事したら、すぐに殺す。」
「自分、そう物騒なこといいなや。」


周りの人に愛想笑いを振りまき、急いでその場を後にした。








「ここまでくれば、ええやろ。…堪忍なぁ。」

ガチャのケース越しに話しかけるとこっちを睨み付けてくる。


「てめぇは、誰だ。」
「うち?…ゼロでええよ。」
「名を偽る奴を信用なんて出来ねえ。」

六幻に手を伸ばした神田。
ミニチュアでも、その殺気はひしひしと伝わってくる。

「しゃあないやろ?…うち、ホンマモンの名前知らへんのや。」
「何?」


怪訝そうにした神田。
それに構わず、マンションのオートロックを外し、指紋認証を通す。

「うち、今19ねんけど、15以前の記憶がさっぱりと無いねん。」


ドアが開き、そのまま直にエレベーターに乗ると、最上階を示す50の数字が光る。


「うちを引き取った義父母がつけてくれた名前もあるけど、それもしっくりこおへん。せやけど、それを無碍にできへんかった。…ホンマは零言うんやけど、読み変えて使うてん。」


上っていくエレベーターの中、黙っていると、神田が言った。


「………ゼロでいいんだな?」
「おん。よろしゅう。」

腕を組んで溜息し、神田は目を閉じた。



ポンとやわらかな音がしてエレベーターが止まる。
ドアが開くと見慣れた自室が広がった。


持っていた肩掛けをソファーに置き、コンピュータを立ち上げる。


続いて、手に持っていた容器の中で黙っている神田に声をかけた。


「ちょっと気ぃ付けてや?今から開けるさかい。」


沈黙を了解と取り、キングサイズのベッドに座りその中央でその容器を開けるべく構える。


「ぃ、いくで…?」
「あぁ…。」


なるべく潰さないようにしながらそれをねじる。


パカッ!!


すると神田は上手に出てきてくれた。


「流石やなぁ!ほな、ちょっと待っとって?ウチ着替えてくるさかい。狽っ!ゴーレムが居るやん!!連絡とれるかもわからへんし、ダメもとでやってみぃ?」

神田を残し着替える部屋へ行く。


夕食は蕎麦に決まりだ。
勿論つけ麺。



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