時代物

□神妙に致します…
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「都架叉!?」


「逃げろッ!!」




キキ――――――ッ!!




ドンッ!!


腕の中の温もりが身動ぐ。

頭を強く打ったみたいで、目の前が霞んで吐き気がする。


全身が言うことを聞かない


「お姉ちゃん…?!」


腕から抜け出た女の子が体を揺り動かしてきた。


「ッ痛ッ!!」
「髪…ごめんなさい!!」


泣き出しそうな声をした女の子に手を伸ばす。
目立った外傷はないから一応庇いきれたようだ。


「痛いところ…は…?」
「ッ!!な、無いよっ!!お姉ちゃんが助けてくれたから、リカ大丈夫だったよ!!」


リカと言うらしい女の子が泣きじゃくりながら言ったことに安堵した。


「君ッ!!大丈夫か!?」
「救急車を呼んでくれ!!」
「消防もだ!!」






「都架叉!!都架叉!!確りしてよ!!」

声の主を探すと顔面蒼白の姉がいた。


「バカッ!!何やってンのよ!!こんなッ…!」
「身体…動いた。……泣くなし。バカ…でしょ。」
「うっさい!!」


血が付くのも構わず握ってくれた手。


感覚がなくて握り返せない。


「はい…はい…。うるさくて、悪かった…。今、黙って…やる…よ…―――。」



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