恋に落ちた海賊王
□下っ端と女
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「まさか、トワがカノンをかっさらっちまうたぁなぁ!!流石、シリウスの一員てぇところか!?」
一軒の酒場により、今日はトワとカノンが付き合うことになったことを祝っている。
リュウガが突然言い出したのだ。
今、この場にトワは居ない。
歌が上手いと言われて、連れていかれ、仮設ステージで歌わされている。
その表情が穏やかで、ハッキリしているのは、酒を努めて避けて飲んでいないからだ。
よって、今ここには、ソウシ、ナギ、シン、リュウガそしてカノンが居ることになる。
そこに居合わせた4人は、カノンに視線を移した。
女性にしては度数の高い酒を、ロックで飲みながら、カノンはステージから目を離して4人を見た。
その途中で、ハヤテがどこぞの若者と呑み競べをしているのを目の端にとらえて…。
「トワの何処が気に入ったんだ?」
「それは、私も興味があるね。」
リュウガに便乗したソウシ。
加えて、その他の2人も、その視線が"話せ"と催促する。
グラスの中の氷を、カラカラと指で弄る仕草すら、大人の女の色気を帯びていた。
勿論、酒も入りほろ酔いならば、その色気は倍増。
近くを通る男たちは、皆が皆、1度はカノンを振り返って行く。
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