秘めごと(夢小説)

□信玄様お誕生日物語・裏
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「ふっ…、はぁ、ん…」

内腿をじっくりと這い上がる指先がついに頂点に触れて。

「はぁっ、信玄さまっ、そこはっ……!」

「……優しく蕩かしてほしかったんだろ?……もう、とっくにそうなってるぞ」

とろりと指先が上下になぞり、てっぺんの箇所に触れるたび、ぴりっと快感を凝縮したような刺激に思わずぎゅっと目を瞑り顔を背ける。

何度もゆっくりと往復し、そのたびに溢れてくる蜜を掬い取られ上部にこすり付けられ。
じっくりと弄ばれ、十分に潤った内側に信玄様の骨太の指が挿入される。

「っ……!」

「固くなるな、力を抜け」

唇を奪われ、今一度舌が絡まると、指への意識を薄れさせるため、無我夢中で絡み返す。

「んふっ、あっ、しんげん、さまっ、」

幾度か出し入れされ、ちりっとさすような痛みを感じながらも、異物感にもだんだんと慣れていく身体。

指の数が増やされても、圧迫感を感じても、想い人の首へと腕を回し、先ほど知ったばかりの甘い舌先を貪って。

指が抜かれるとふっと息を吐き体の力が抜ける。
しかしそれも束の間、比較にならない圧力を入り口に感じて身体が固くなり、咄嗟に太ももを閉じ進入を封じる。

「どうした?……怖いか?」

「……少しだけ……」

広い手が頬を撫で、熱い唇がぎゅっと閉じた瞼に落ちる。


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ゆっくりと目を開けると、優しく、穏やかで、包み込むような瞳があって……。

あぁ、この人になら全てを任せられる。
そう膝の力を抜いて、信玄様に身を委ねた。

「んっ、っ……、あぁッッ……!」

貫かれた身体に熱い血が巡る。

素肌が重なり合い、体温を分け合うように密着した身体は、息を呑むほどに熱くて。
その重みを、硬さを全身で受け止める。

「っ……、エマ……」

艶を纏った吐息が耳元にかかり、愛されていると勘違いしてしまうような甘い声音に耳がそばだつ。

指先が絡み、褥に縫い付けられ、呼吸が奪われるように口を塞がれて。

幾度も幾度も、波のように、大きな身体が打ち寄せては引いて……。
信玄様に身体中満たされて、苦しさか、痛みか、幸せか、涙が一筋零れ落ちた。

「エマ、泣くな。お前は今、この世で一番幸せな女だ」

唇が目元に落ち、涙の痕を拭い去る。

その、言葉の通りだ。
私はなんて、幸せなんだろう。

厚い背に手を回しその感触を確かめる。

「しんげん、さまっ、だいすき……」

「……あぁ、知っている。……幸せなのは、俺のほうかも、な」

そんな囁きを夢の中で聞いた気がした。
けれど、霞んでゆく意識を保っていられずに、体の奥で熱が弾けるのを感じながら瞳を閉じた。

………………

くったりと、事切れたように眠るエマの脇へと体を横たえ、信玄が呟く。

「嵌まらねぇように、歯止めを掛けてきたつもりだったんだがな……」

もうすっかりと温くなった酒をゴクリと喉に流し込んで、エマの頬を指の背で撫でる。

「まさか自分から虎の寝床に飛び込んできちまうとはな……。小娘だと侮っていたが……、肝の据わったいい女だ」

杯に酒を注ぎ足し安らかな寝顔を見つめる。

「こんな誕生日は後にも先にもこれっきりだろうな……、一生もんの宝を、手に入れちまったみてぇだ」

昂ぶった身体が落ち着き、高揚していた心が凪いでいく。

人知れず口許に弧を浮かべ、愛しげに前髪を掬い、ずっとその寝顔を、眺めていた。

おわり


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