曼珠沙華の花束を貴方に

□第三話、猛毒注意報
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パッと景色が変わり、おどろおどろしい空間が私の目の前に広がった。

「うぉ!びっくりした……
……お前いい加減、瞬間移動で俺んとこ来んのやめろよな!」

振り返るとそこにいたのは、背の高いもじゃもじゃの男の人。
もしかしてこの人がお兄さん?
というかさっきのが瞬間移動……?

「わーりぃわりぃ!ラディッツが一番まともそーだから、ついよぉ〜!!」

「チッ、まぁいいだろう……ところで」

「その女は誰だ?」

上から声が降ってきたので驚いて見上げると、そこには悟空と同じ顔つきの男性が二人、浮いていた。

「え!?ちょ、どういうこと!?
なんのトリック使ってるの!?」

「トリックだ?そんなくだらねーモン使うわけねーだろ」

とん、と二人はそばに降り立つ。
肩に置かれた悟空の手に少し力が入った気がする。

「父ちゃんもターレスも、あんまリコリス怖がらすんじゃねぇぞ」

「あぁ?そいつが勝手にビビってんじゃねぇかよ」

「ふーん……
リコリスっていうのか、お前。
なんだ、カカロットの女か?」

ずい、と浅黒い方の悟空が一歩踏み出すと、悟空が私を守るように前に出た。
カカロット……って悟空のこと?
ここにきてから何が何だか……


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