曼珠沙華の花束を貴方に

□第五話、制御不能な子悪魔たち
1ページ/7ページ


あの光、強い人にしかできないやつなのかな?
それともやっぱりトリック?
ラディちゃんのダブルサンデーはどうやって出したんだろう。
そんなことを考えながらラディちゃんの死体(死んでない)を前に立ち尽くしている時だった。

つんつん。

誰かに肩をつつかれた気がして振り返る。
ここは人の背後に現れたがる人が多いなぁ……
そこには小さな男の子?がいた。

「おねぇちゃん、なにしてるの?」

整った顔立ちで黒と青の身体。
青い部分には斑点がある小さいながらも筋肉質の少年が、不思議そうな顔をしながら浮いていた。

「……か」

「?」

「かわいいぃぃぃ!!!!!」

彼は私の叫び声にきょとんとしていたが、すぐにニコッとあどけない笑顔を見せてくれた。
なにこの笑顔!天使!!

「きひひっ!ありがと!」

少年は口に両手を当ててそう言った。
でもなんで地獄にこんな少年がいるんだろう。
昆虫とかの大量虐殺?

「君ひとり?お名前は?」

「ぼく、セルジュニア四号」

彼がそう言った瞬間、私の周りにおんなじ少年がたくさん降り立った。
1、2、3、4……7人!?

「ぼくたち、みーんな兄弟なんだぁ」


.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ