曼珠沙華の花束を貴方に
□第五話、制御不能な子悪魔たち
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あの光、強い人にしかできないやつなのかな?
それともやっぱりトリック?
ラディちゃんのダブルサンデーはどうやって出したんだろう。
そんなことを考えながらラディちゃんの死体(死んでない)を前に立ち尽くしている時だった。
つんつん。
誰かに肩をつつかれた気がして振り返る。
ここは人の背後に現れたがる人が多いなぁ……
そこには小さな男の子?がいた。
「おねぇちゃん、なにしてるの?」
整った顔立ちで黒と青の身体。
青い部分には斑点がある小さいながらも筋肉質の少年が、不思議そうな顔をしながら浮いていた。
「……か」
「?」
「かわいいぃぃぃ!!!!!」
彼は私の叫び声にきょとんとしていたが、すぐにニコッとあどけない笑顔を見せてくれた。
なにこの笑顔!天使!!
「きひひっ!ありがと!」
少年は口に両手を当ててそう言った。
でもなんで地獄にこんな少年がいるんだろう。
昆虫とかの大量虐殺?
「君ひとり?お名前は?」
「ぼく、セルジュニア四号」
彼がそう言った瞬間、私の周りにおんなじ少年がたくさん降り立った。
1、2、3、4……7人!?
「ぼくたち、みーんな兄弟なんだぁ」
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