曼珠沙華の花束を貴方に
□第八話、役立たずの帝王学
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「フリーザ様!セルとリコリスは生前、ただならぬ関係だったようです!」
セルジュニアどもに連れ去られたリコリスを追いかけていった特戦隊 隊長、ギニューは帰ってくるなり開口一番そう言った。
「ほう、あのセルと……」
「はい。しかしリコリスは記憶喪失らしく奴を覚えておらず、珍しくセルが動揺していました」
「セルのあの雰囲気から察するに、恋人のような関係だったのではないか、と」
ギニューに続きジースが補足をする。
あの緑の怪人の恋人か……ならばその『記憶喪失』は都合がいい。
……そのまま忘れていればいいんだ。
「リコリスさんは今、どこに?」
「今度は突然現れたバーダックの息子が連れ去りました」
突然現れた、ということはラディッツではない。
確か孫悟空は瞬間移動を使える、と以前聞いたような気がする。
「そうですか……下がっていいですよ」
「はっ!」
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