main(long love story)

□double espresso.1
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都内のスタジオ。

華やかなフラッシュがシャッター音と共に部屋を照らす。


「はい、これでオールカット終了!」

「お疲れ様でしたーーーー!!」


雑紙の表紙撮影を終えた人気モデル、ナミは笑顔で控えブースに戻る。



「ナミ、お疲れさま!」

「マナ!ロビン・シックの副社長が直々に来るなんて、どーしたの?」


ナミと笑顔でハグする女性はマナ。

元パリコレモデルのニコ・ロビンが手掛けるファッションブランド『ロビン・シック』の副社長兼ブランドPR部長。



「リサーチで近くに来たからさ、ちょっと顔見に来たの。インスタで〈来月の表紙撮影なう〉って上げてたでしょ」


「あはっ、さすが副社長!モデルのリサーチも抜かりないわね」

「フフフ、うちの服をいつもカッコ良く着てくれてありがとう。表紙のワンピース、ナミの人気と相乗効果で問い合わせ殺到確実だねっ」





二人が盛り上がっていると雑紙『GLAND LINE』の編集長カリファがやって来た。ヒールの音を小気味よく響かせてやって来た彼女も、モデル顔負けのスタイルである。


「マナさん、御機嫌よう。来てくれたのね」

「カリファさん、お世話になっております。今月のドレス特集もお陰様で好評です!」

「ロビンと貴女の情熱がここまでブランドを大きくしたのよ。これからも女性をワクワクさせる服をお願いね。じゃ、ナミそろそろ…」


そう言うと、カリファ編集長はナミを次の仕事に促す。


「じゃ私は戻ります。ナミ、またね」

「あ、マナ待って!今から1時間取材が入ってるんだけど、上がったらお茶でもしない?久々にゆっくり女子トークしたいわ」

時計を見れば時刻は6時。
ナミの仕事が終わる頃までには、こちらも一仕事できそうだ。


「オッケー。じゃ、終わったら連絡して。近くで仕事してるから」


マナはスタジオを後にして、近くのネフェルタリホテルに向かった。
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