main(long love story)

□double espresso.1
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「ふぅ、本日の仕事終了っと」


ネフェルタリホテルの会員制ラウンジで、今日の売上チェックを終えたマナは、ゆっくりとMac bookを閉じて、ダブルエスプレッソに手を伸ばす。


砂糖をたっぷり入れたそれを口に含むと、甘くてほろ苦い香りが広がる。

普段のコーヒーはブラックだけれど、仕事終わりは砂糖たっぷりのダブルエスプレッソか、マンハッタンかのどちらかと決めているのだ。

普段力の入っているこめかみの力がフッと抜けて行く。



ラウンジからはすっかり暗くなった東京の街が一望できる。


副社長として仕事をこなして、心地よい空間で美味しいコーヒーを飲めている。

自分で言うのもなんだけど、若い割になかなかいい人生を送れていると思う。


(ーーーー恋愛以外は。)



マナは一週間後に控えた26歳の誕生日を思い出して自嘲気味に笑う。



ーーーちゃんとした恋愛って、もう何年してないんだっけ?



そんな事を考えながら、マナはナミとの待ち合わせ場所に向かった。
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