orion

□君は少しも悪くない
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バシャ、と何かが落ちるような音がして声を飲みこんだ。



視界の端に映ったすぐそこのドアはしっかりと閉まってる。



今そこのドアが開かれたらやばい。言い逃れもくそもない。

一気に現実に引き戻されて恐怖が襲った。




「……なんだ。いいところだったのに、邪魔が入ったね…」



言いながら俺の中に出入りする性器は全く萎えないまま、腰の動きも止まらない。


ぐつぐつ、と体の奥から何かが押しあがってくるみたいな感覚がする。

もう何時間も貪られて何も出やしないのに。



あと一回いったら意識飛ぶな、と頭の片隅で思いながら、息も絶え絶えに言葉を絞り出した。





「ぁん…っぁ…か、ぎ…」

「ん…?なんだい、」

「か ぎ…かけて、くださ…んぁあ…っ」

「鍵?あぁ、そこのドアにかい…心配しなくても誰もここには、来ないよ…。」

「で、もぉ…っぁ、あ…!」




おなか側の前立腺ばかりを狙って腰が打ち付けられて、いよいよ絶頂を前に腰が浮く。


なのに散々弄られた自身は根本がひもで括りつけられて、達しようにも精液の出口は塞がれていた。


尿道をせり上がる感覚に頭がそれだけでいっぱいになる。


「ンぁあ…ッら、め…はゃくッとれ、よぉ…っ」

「なん、だって…?口が悪いよ…。」

「ぁあ…ッ!と、って…とって、くだ、さ…ッ」

「ん…いいね、もっとお願いするんだ、涼介…」

「ゃあぁあ…っ…が、まんっできな…ひ、ぁ、あー…ッ!!!」



目の前が白くなって、とてつもない快感に飲み込まれる。気づけば俺はなにも出さずに体だけで達していた。



「〜〜っぁ…あ…はぁ、あ…」

「涼介…我慢できずに出しちゃったね…」

「ぁ……。ごめ、な… ぃ…」

「いいよ。そのかわりにちゃんと受け止めるんだ、いいね?」



もう声を出すのもしんどくて、だまって頷いた。



そしたら、しゅるりと戒めが解かれて最後の律動が開始されて。




ごりゅ、と奥を突かれる度目の前に火花が散る。

同時に油まみれの手で上下にキツく自身を扱かれて俺はあっけなく白濁を吐き出した。





遅れて中にも熱が流し込まれて、俺はやっと意識を手放した。





つづく
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