Unknown

□Result side story
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T

家の柵の中から灯りが差して、真っ黒いアスファルトに放射状の縞を描く。
そんな夜を俺らは二人で、ゆっくりと歩いていた。

「キヨくん、あのさ。」

pーpがつわはすくんの事好きなの知っとった?
そう続けるつもりだった、が

「レトさん。多分俺の勘違いだし、間違ってたら引かれると思うんだけど。でも、もし先に言われたら嫌だから言うんだけど。」

キヨくんが俺の言葉を遮る。
彼にしてはもったいぶった前置きが多い。キヨくんは一体何を言おうとしているのだろうか。

「俺、レトさんの事好き。」

は?

「は?」

あ、口に出てしまった。俺はキヨくんの予想外の告白に戸惑い、そして狼狽える。

「あぁ、やっぱ引くよなぁ。」

彼は落ち込んだ口調で溜め息をついた。その吐息が冷えた大気に冷やされて、白い煙に変わる。その白さが完全に消えてしまう前に俺は口を開いた。

「…キヨくん。」

キヨくんは少し身構える。
ふふ。こんな場面で言うことは決まりきっているじゃあないか。

「俺もキヨくんの事好きやで。」

俺は笑顔で言った。




「このスパゲティすごい美味しいねー。」

その後俺はキヨくんとお店に入り、pーpがつわはすくんに恋愛感情を抱いていると言う事などを話した。やはりキヨくんはその事は知らなかった様で、随分と驚いていた。

「一応言うけど、それカニのスパゲティだぞ。」
「うん。」
「あんなに可愛いとか言っていたのに。何故あえて食うかなー。」
「可愛いからこそ食べる。」
「…?」
「そうだ。キヨくん今日家に泊まりにおいでよ。」

食事が終わったら別れなければならないというのが何だか名残惜しくて、そう提案した。
両思いだという事がわかってすごく嬉しくて、だから、この夜はキヨくんと一緒に居たいなと思ったのだ。

「ん。そうする。ありがとレトさん。」

キヨくんはそう言って笑った。いつもの笑顔ではなく、柔らかでどこかくすぐったそうなその笑みに、俺はどきどきしてしまう。
今まで見たことの無かった彼の表情は、俺達が晴れて恋人同士になれた証の様で何だか嬉しい。

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