元アイドルとの生活

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7人で卓を囲んで酒を飲む。
やっぱり家で飲むのが、好きな時に離脱できたり好きな時に寝れたりして楽でいい。

「なぁ、ビッチ。」

おそ松がなんか言ってる気がするけど無視しよう。ビッチじゃねーし。

「おいって、クソビッチ!」
「おそ松兄さん!?ちゃんに失礼なこと言うなよ!」

チョロ松よ、私の代わりに怒ってくれるのはありがたいけど。それお前の中で私=クソビッチって構図が成立したってことだからな。

「聞いてんのか童貞マニア!」
『うっさいな、なに⁉』
「あ、童貞マニアはいいんだ。」

妙に納得したような表情のおそ松。残念ながらそれは否定できない。そんなことより用件はなんだうるさい酔っ払いめ。

「お前さ、ちゃんと貯金してんの?」
『…してるよ。』
「いくらぐらい貯まった?」
『あんたに関係ないじゃん。』
「いやいや、関係あるから。
金貯まったら出ていくんでしょ?
いくら貯まったの?」
「ちょっと!おそ松兄さん!
やめようよ、そういう話。」

ここでチョロ松から助け舟。すすすっとチョロ松の後ろに隠れておこう。

「チョロ松、お前は気になんないの?
だってさ、貯まったら出ていくんだよ?
金額聞けばあとどれぐらいで出ていくのか大体わかんじゃん。」
「確かに。聞いとかないと心の準備できないよ?チョロ松兄さん。」
「で、でもそんなプライベートなこと…」

うわ、トド松まで参戦しだした。頑張れチョロ松、負けるなチョロ松。

「案外もう出て行けるだけ貯まってたりしてね。」
「気になる気になるー!」
「そうだぞブラザー。1度聞いておいた方がいい。」

みんなにそう言われ、なにも言わずにチョロ松がこちらを振り返る。
なんだよ!お前は味方だと思ってたのにチョロ松!裏切りやがって!6対1は卑怯だろ!

「で、いくら貯まってんの?」
『…3万くらい。』

《だーっははははは!!!》

しばらくの沈黙の後、大爆笑の6人。
失礼な奴らだな!ちくしょう、なんでこんな辱めを受けなきゃいけないんだ!そんでもってチョロ松!お前まで笑うな!

『うるっさい!笑うな!』
「んなこったろうと思ったよ!」
「だって見てよ、この私物の量!」
「ファッションが好きなのは悪くないが、この量はひどいな。」
「俺ら6人分より多いんじゃない?」
「すっごいよねー!?ちゃんも実は六つ子だったりして。」

そう言ってまた笑い始める5人。チョロ松が哀れんだ目でこちらを見てくる。見てねーで助けろよ!なんなんだよ!お前らに関係ないだろ!

「まあまあ、?ちゃんが自分で働いて稼いだお金なんだし。
好きに使っていいんじゃないかな。」
『だよねだよね!チョロ松もっと言ってやって!』

そう、自分でバイトして買ってるんだからお前らニートとは違うんだよ!





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