長編
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かれこれ歩いてどれ程の時間がたったのか
偶然か必然か、人一人出くわすことなく綺麗な池のあるところに出た
池をのぞき込むと不思議と前よりも成長しているような気がする
前まで自分で思うのもなんだが幼さがあったはずの顔つきが俺という面影はあるものの幼かった面影が無いように感じる
後は髪が馬鹿みたいに伸びていること、額に硬い角のような出っぱりがあることと目に赤や青の綺麗な色彩が映えていること
線が見えるのはこのせいらしい
そして、生前というべきか
起き上がる時に気付いていたが俺が死ぬ間際まで持っていたナイフが後ろ帯に挟んで所有している
後、不思議な事は着物が俺が死ぬ間際まで着ていたものではない事ぐらいだ
ドボーン!!
自分観察をしていると池に大きい火の玉のようなものがバカデカイ音をたてて落ちた
「そこで頭 冷やしてな!」
声が聞こえ振り向くと俺の近くに 青いやつ がいた。