またあの桜の下で
□ロイミュードの狙いとは
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アル...ほんとにお前は、ロイミュードになっちまったのかよ...
俺、まだちゃんと返事聞いてない。
とぼとぼと歩く剛。
希望を失ったような顔だ。
雨が降ってきた。
「……ついてねぇ……」
気が付けば、那月の家の前まで来ていた。
「止むまでいてもいいかな...」
帰ってくることのない返事を待つ剛。
「……いないもんな」
そっと那月の家の中に入った。
那月の匂いが残る部屋。
部屋は、女子らしく綺麗にされていた。
それは、アメリカで出会った頃を思い出させるようだった。
。