思い出の欠片
□T、出会い
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ーinアヴィスー
暗い暗い漆黒が
広がる空間、アヴィス。
その深淵で私はアリス、
またの名を「アヴィスの意志」とお茶会をしながらお喋りをしていた。
アリス「聞いてベアトリクス!この間ね、ジャックとお花を見に行く約束をしたのよ!ベザリウスの花園はとても綺麗なんですって!」
ベアトリクス『へぇ…それはとても楽しそうだね。たまの外出が嬉しいの?アリス。』
白い髪に白い服。
全体的純白な少女が
花が咲いた様な笑顔で
楽しそうに話すので、
自然と私もつられて笑顔になる。
アリス「勿論よ!ベアトリクスも一緒に行きましょうよ!ジャックもきっと喜んでくれるわ!!」
その言葉に、彼女の目の中に映る
私の赤い両目は細くなり、
眉はピクッと動いた。
ベアトリクス『いや、私は…』
紅茶を一口飲みながら
私が遠慮しようと口を開いた時、
背後からドサッと言う音が聞こえた。