思い出の欠片
□IV、初仕事
1ページ/5ページ
ブレイク「という訳で、君達の記念すべき初仕事ですヨ」
ザクスに書類を渡されたオズ様とソファに座っているビーラビットは理解出来ない様な顔をしていた。
ブレイク「ご心配なく♪君達にピッタリのお子様向けの任務ですカラ」
オズ様は受け取った書類を開くと「うわっ…」と声を上げた。
ブレイク「その資料の街で多発している殺人事件。パンドラの調べによると、どうやら違法契約者が関わっているそうなんですよ。悪いんですが…」
一息置いて、彼は「ささーっと行って、パパーッと犯人を捕えて来て下サイ☆」と陽気に言った。
だが彼のお巫山戯はそれでは終わらないらしく、懐からエミリーがのっている飴缶を取り出した。
ブレイク「今なら選別に飴缶をプレゼント!ほしーひとー♪」
オズ「待ってー!行く行く〜!」
((ダンッ
オズ様がザクスの誘いに乗ろうとした瞬間、大きな音がした。
どうやらビーラビットがテーブルを思い切り殴ったようだ。
アリス「ふざけるな!何でそんな事しなきゃならんのだ!もう忘れたのか?私の目的は記憶の欠片を探す事だぞ!」
彼女が言いたい放題叫ぶと、ザクスが「解ってますヨ、だから…」と言葉を繋げようとすると、
アリス「シャーッ!!近寄るなこのピエロが!」
彼女は猫の様に毛を逆立て、ザクスを威嚇した。
ブレイク「…オズくん、私は彼女に嫌われているんだろうか?((泣」
オズ「バッカだなぁ、あれは唯の照れ隠しだって!気にすんなよ」
其処でザクスとオズ様が二人でコソコソと話し合う。
ザクスの方は明らかにわざとらしく涙を流して。
アリス「おいオズ。何故意気投合している。」
その光景にも彼女は気に入らないらしく椅子の影から睨みつけていた。
オズ「ははっ、だってさもしかしたら其処に記憶があるかもしれないじゃん?オレの時計に入ってたアリスの記憶はアヴィスへの道を繋げた。其処にチェインが現れた。逆に言えばチェインが居る場所には記憶があるっていう事だよ」