思い出の欠片


□[、大切な友達
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オスカー「は?街に向かった?こんな朝っぱらから?」

四大公爵家の一つ、
ベザリウス家の現当主を務める
オスカー=ベザリウス様から
そんな言葉が出たのは
翌日の早朝だった。

ブレイク「えぇ。なんでもオズくんがレイヴンの大事な帽子を失くしたとか。"探してくる!"…と三人で仲良く出て行きましたヨー。」

私とシャロンにザクスの3人が
部屋のバルコニーにて
朝のティータイムを楽しんでいると、
オズを探しに彼がやって来たのだ。
因みに私は蟲にジャケットを
被せて来てしまった為に、
今は別のケープを着ている。

オスカー「かー!なんだよ、折角10年振りのスキンシップが出来ると思ったのによぉ。」

シャロン「あら、ではブレイク達と一緒に行かれては如何ですか?」

ブレイク「私とベアトリクスも、後程街へ向かう予定なんデスヨ。」

新聞を開きながらザクスが言う。
そうなのだ。
昨夜、突然「明日は私と一緒に街に行きましょう。少し調べたい事がありましてネ。」と言われただけで、私も何をするのかは知らされていない。

オスカー「…何を企んでいる、ザークシーズにベアトリクス。」

何を疑ったのか、
オスカー様は私とザクスの頭に
腕を乗せ体重を掛けてくる。
地味に重たいので私は苦笑いしか出来ない。

ブレイク「はっはっは、ひどいなぁ〜。…ただ、良い感じに獲物がエサに引っかかったもんですから、食い逃げされない様に見張りに行くんですヨ。」

ベアトリクス「私はそんなザクスに何も聞かされずに無理矢理連れて行かれるだけですよ。」

私は思ってもいなかった。
この用事が、
彼に繋がっているとは。




((チリーンッ…


?「…誰か、来る。…誰か…来るよ。君の…大事なモノを奪いに…。」
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