思い出の欠片
□U、再会
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その後、適当にパンドラの廊下を歩いていると、後ろから突然グイッと肩をひかれた。
振り向くと、其処には息を切らしたザークシーズ=ブレイクが居た。
ブレイク「……お久しぶりですね。」
ベアトリクス『………えぇ本当に。久しぶりね、ケビン』
私は周囲に誰も居ない事を目で確認すると、彼に微笑みながら返答をした。鋭い彼の事だ。私と同じで会って直ぐに気付いていたのだろう。
まさか彼が私の事を覚えているとは思ってもみなかったけれど。
ブレイク「やはり、あの時の方でしたか。その名前はもうありません。今はザークシーズ=ブレイクと呼んで下さい。」
ベアトリクス『…ではザクス。私もあの時の私ではないわ。今はベアトリクス=ヘンリエッタよ。好きな様に呼んで頂戴。』
私がそう応えると、
彼は「場所を移しましょう」と言って私の手を引いて歩き出した。
ーーベアトリクスーー
ベアトリクス『…………』
ーー危ないから手を繋いでおこう?君は直ぐに転んでしまうからねーー
ベアトリクス《……もう幼いドジではないわ。きちんと成長したのよ……………ジャック》
私は昔の事を思い出しながら
彼について行った。