君に依存中

□◇第7話◇
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今日も悟天くんと眠る事になったのだが……



「あうっ」



案の定。悟天くんに強烈な蹴りを入れられ起きました。


イテテ……と呟いて部屋から出ると、悟飯さんの部屋から灯りが漏れていた。



「消し忘れ……?」



そっと近付いて除くと机に向かい勉強する悟飯さんの姿があった。



「入っていいですよ、怜さん」


「えっ……!」



こちらを向いてもいないのに、私だと言い当てられ驚く。


そっとドアを開け中に入ると勉強していた手を止めてこちらを向く。



「こんな遅くに、何かありましたか?」


「ごめんなさい、勉強していたのに……」


「いえ、ちょうど終わる所だったので。

眠れませんか?」


「いや、そういう訳ではなくも、ない。ですが……」



キョトンと不思議そうに見つめられる。



「なんというか……悟天くんが強烈な蹴りを繰り出してくるものですから……」


「ええ!悟天のやつが?

怜さん、どこか怪我したりしていませんか?」


「はい、大丈夫です。

でも眠るのは難しいかなあ……と」



リビングにあったソファでも借りて眠ろうなんて思っていた所で悟飯さんの部屋から灯りが見えたのだ。



「すみません、悟天のやつ……」


「いえいえ、元気で良い事です」


「悟天と一緒に寝るのは危険そうですね……」



顎に手を当てて考え込む悟飯さん。



「ふふ、大丈夫ですよ。

それより、悟飯さんは何の勉強をしていたんですか?」


「え?ああ、見ますか?」



スッとノートを手渡される。


渡されたノートには私が習った事の無い暗号のような文字達……


私の通っていた高校はそれなりに偏差値も高いし私自身頭が悪いわけでは無かったが、全く分からない……



「えっと、悟飯さんって大学生だったんですか?」


「いえ、ボクはまだ高校二年生ですよ」



なんて人だ……世の中平等なんて嘘なんだ。こんなにかっこよくて優しくて頭が良いなんて、恐ろしい……


え、ちょっと待って今……



「同い年……?」



悟飯さんは確かに今高校二年生と言った。てっきり先輩かと思っていた、大人っぽい人だ……



「え?そうなんですか?てっきりボクは怜さんの方が年上なのかと思っていましたよ」



お互いに同い年だという事が分かり話しやすくなった為か色々と会話がはずんだ。



「怜さんは年下の親戚が多いんですね、道理で……

あれ?」



ふと横を見れば座ったまますやすやと寝息をたてて眠る怜の姿。



「時間も遅かったし、疲れたんですかね……」



眠る怜をそっと持ち上げ自分のベッドに寝かせ少し離れ自分も布団に入る。


抱き上げた彼女はとても軽く本当に折れるんじゃないかなんて思った。



「おやすみなさい、怜さん」
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