短編

□僕だけのモノ
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学校が終わりいつものように怜と帰ろうと思い帰る支度をしていると怜から1件のメール。



【ごめん!用事があって一緒に帰れないから先に帰ってて!】



彼女も高校生。友人と遊んだりするのだろう。


ため息をつきひとりで帰る。


彼女がいない時間はとても長い。


ああ、会いたい、会いたい、会いたい。


ああでも、僕は良い人間であらなくてはいけないんだ。




翌朝、またいつものように怜と学校へ行こうと家を出て怜の家へと行く。



ピンポーン



インターホンを鳴らすと家の中から足音が聞こえる。



ガチャ

「ご、悟飯くん!おはよう!あ、あのね!私、その…昨日彼氏ができて!

だから……一緒にいけないと言うか…本当にごめんね!!」



え?


彼女は今何と言った?


彼女に恋人?


まさか、昨日の用事はそれ?



「来てくれたのにごめんね!本当にごめんなさい!!」


「い、いや。いいんだよ、なんだ、昨日言ってくれれば良かったのになあ」


「ごめんね、何だか照れくさくて」



そう言い今まで僕に見せた事のないような表情をする彼女。



「大丈夫。じゃあ学校でね」



笑顔で手を振り彼女から離れる。


僕は上手く笑えていただろうか。


ああ、駄目駄目。


君は僕だけの君であるべきなんだから。


それから僕の毎日は苦痛でいっぱいだった。


彼女と話すと彼女からは恋人との惚気ばかり。


すぐに別れるだろうと思っていたもののあっさりと期待は裏切られ、2人の仲の良さを日々見せつけられるよう。


ああ、怜。僕はもう限界だよ。


戻ってきて、僕のもとに。
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