詩
□歯車
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うるさい、うるさい
俺は悪くない
ギィッと軋んだ
油を指さなきゃ
あ、間違えた
これ、水だ
ギギィッ
軋む軋む
ガラガラと回っていたのに、止まっちゃった
必死に回ろうとしているけど、二人とも、向き違うよ
あ、ダメだよ
そっちは…――
母上が言った
「市役所行ってきたの」
“りこん”しに
とっても暑い夏の日だったのに
セミの声、きこえなかった
何処かで聞こえた
《あーあ、外れちゃった》
_
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