Angel Feather Voice

□第4夜
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「古代都市 マテール」
今はもう無人化したこの町に亡霊が棲んでいる

亡霊は、かつてのマテールの住人

町を捨て移住していった仲間達を怨み、その顔は恐ろしく醜やか
孤独を癒すため、町に近づいた子供を引きずり込むと云う










「あの。ちょっと、ひとつわかんないことがあるんですけど…」
「それより今は汽車だ!」


――ゴオオオオ


眼下には、石炭を燃やし、発生した高温高圧の蒸気を動力源に走行する蒸気機関車。
トンネルを抜けた汽車を目掛けて、飛び降りた。


――ダン


「飛び乗り乗車…」
「いつものことよ。そのうち慣れるわ」


呆れ返るアレンに冷静に切り返すレジェンティア。
天井の通風孔を開き、車両内に入ると、案の定電車乗務員がやってきた。


「黒の教団です。一室、用意してください」
「!黒の…!?」


それまではあれやこれやと騒ぎ立てていた乗務員も団服に刻まれた紋章を認めると、これまでの態度を一変させた。
かしこまりました、と丁寧にお辞儀をすると、パタパタと駆け出して行く。
一連の自体の変化に疑問符を浮かべたアレンに探索部隊が答えた。


「あなた方の胸にあるローズクロスはヴァチカンの名において、あらゆる場所の入場が認められているのでございます」


へえ、と団服のローズクロスを見つめるアレン。
探索部隊は居住まいを正し、自らを名乗った。


「私は今回マテールまで、お供する探索部隊のトマ。ヨロシクお願いいたします」
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