小説やよ
□星空の演劇
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ここは大阪府星空町にある星空高校、ここに何の変哲も無い男子高校生が関東から転校してきた
「はーいみんなぁ席付けぇ転校生を紹介するぞぉ一回しか言わないからよーく聞けぇ」
不真面目そうな先生が教卓にもたれかかり話す
「吉井隼人ですよろしくお願いします」
少し緊張した声でいい心の中では友達がたくさん欲しいと思っていた
「はい、吉井隼人といいますみんなぁ仲良くしろよ」
さりげなくもう一回言ったと彼は心の中でつっこんだ
「あーそだ、お前このクラスに知り合いがいるんだったな」
そうだ二年前中学二年生の時に東京から大阪に引っ越した隼人の幼なじみがいる、偶然にも同じ高校に転校したのだった
「はい吉井お前はそいつの隣な」
ザワザワと教室が騒がしくなった
無理もない、その幼なじみの名前は鈴川麗奈(スズカワレナ)高校のマドンナ的存在、つまり男子陣の憧れの的なのだ
彼女は好きな子がいるからと今まで男子陣からの告白をかわしてきた、まぁその好きな子の名前は伏せておこう
「ではみんなぁ吉井と仲良くなぁ」
それだけ言うと教室から出て行った
「よっ」
麗奈が隼人に声をかける
「ったく、よりによってなんでお前と同じ高校に転校してしまうんだよ」
そう隼人が発言した瞬間クラスの男子陣が一気に隼人を睨んだ
「ん何だよ」
睨まれたことに気づき聞く
そこへ1人の背の高い男子が隼人に近寄って来て
「なぁ吉井隼人だっけ?知り合いだかなんだか知らないが麗奈さんにそんな口聞くんじゃねぇ」
そう言うとその男子は教室からでていった
「なんだアイツ」
素っ気なくボソッという
彼の名前は川崎竜也、鈴川麗奈ファンクラブ会長であると同時に星空高校一の不良である
麗奈にボコボコにやられ、麗奈に惚れてしまった奴である
そう麗奈は星空高校一喧嘩が強い女子なのだ
「彼はね川崎竜也、この高校一の不良よ」
麗奈が笑顔で言う
「へぇってえぇ不良麗奈そんなの手懐けてんの」
と隼人はノリツッコミをした
「えっ手懐けてるなんて無理ボコボコにシバいてやったらなんかああなったの」
と笑顔で怖い事を言う