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□俺だって!
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俺は今物凄く高木に嫉妬をしてる。
だって!だってだって!!!
高木の奴、大ちゃんの可愛い可愛い寝顔独り占めしてるんだもん!
しかも何?起こす時ちょっと大ちゃんの布団に潜ろうとしてんの!
起こすんじゃなくて、襲おうとしてただろ!
寝起きドッキリの名を借りて、襲おうとしてただろ!!高木のばかぁ!
俺はかなり険しい顔をしてたようで、こそっと大ちゃんに「伊野ちゃん、顔怖いよ?」なんて言われた。
あぁ、ごめんね大ちゃん!
あーもう!高木め!高木が嫉妬させるから大ちゃんに怖がられちゃったじゃん!
俺はキッと高木の事を睨んだ。
高木はそんな俺の視線に気がついたのかちょっとどや顔をした。
アイツっっ!!
そして、VTRも終盤に差し掛かり二人が下山するときのアレ。
高木が大ちゃんの裾握ってるやつ!
ほんっと高木ってばズルい!
俺なんか2、3回くらいしか大ちゃんといたじゃんのロケやったこと無いんだぞ!
収録が全部終わったあと、俺は疲れきっていた。
「伊野ちゃん!」
「なぁに、大ちゃん。」
「今日、疲れてるみたいだから、うちに泊まりにきなよ。」
「え?マジ?本当?」
「う、うん。イヤだった?」
お...おい嘘だろ。
大ちゃんが、お泊まりに来いって....!
「いや、嫌じゃない!てか超元気出た!いろんな意味で俺もう元気!」
俺の元気のほんと意味が解らないのか、大ちゃんはクスクスと笑った。
あぁもう可愛い。食べたい。好き。
「じゃ、帰ろっか。覚悟してね?大ちゃん」
俺のこと嫉妬させた責任とってね?。