君と私が落としたもの

□たくさんの「初」
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1月
最悪で最高な
修学旅行が終わってから
丁度1ヶ月が過ぎた頃
私の告白がどーのこーの
という噂も消えていた。

(ほんまに皆あのこと
忘れてくれとるやろか…)

私の未熟さ、考えの浅さを
実感できた修学旅行だったと思う
あの事のおかげで男女の仲は
もっと良くなり、私も
男子にお構いなく
喋りかけていくようになった。

『和穂ちゃーん!!!』

この、無駄にテンションが高い声は…

『和穂ちゃん!好きな人とか
出来てないんー?』

『できてないって!
1ヶ月前やで!あれがあったん』

あんなことがあったのに
こんな、やり取りができるのも
親友だからこそなのかもしれない

『いや、でも〜
女子って男子のことどう
思ってるんかなーとか、
男子って女子のことどー思っとんか
気にならん?』

『ならんなぁ(笑)』

『えー!そこはなろうよ〜!』

『あ、男子がとかじゃないけど』

『なになに?』

『梨花ってバレンタイン
その好きな人にあげるん?』

梨花は、修学旅行のあとに
好きになった人がいるらしい

『んー?多分あげると思うよー』

『へーぇ』

『かほちゃんは誰かにあげんのー?』

『あげへんって!!』

(梨花は上げるんや…
相手って誰なんやろ)

こんなことを思っていられたのが
今となってはとても懐かしく思える
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