17歳の悪魔
□8 ショウタイ
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「じゃあ私もう行くね。あんたの家にある服とかは捨ててくれていいから。」
そのまま歩き出せば、また後ろから声が飛ぶ。
「待て。」
私は足を止め、チラリと彼を見やった。
「鍵を返してもらおうか。」
「ああ、そのこと。」
私は鞄から鍵を出して、彼にそれを手渡す。
まあこんなものあったってもう不要の品だしね。
そして再び去ろうかと思ったところで、彼が口を開いた。
「帰るぞ。」
「はぁ?」
思わず素っ頓狂な声が出る。
「継続してお前に俺の家を貸す。だから、そのバイトをやめろ。」
「何?あんたに指図されるいわれなんてないんだけど。」
彼はそんな私の言葉など無視してその手をやや強引に引くと、歩き出した。
「いいか、これからはちゃんとしたバイトで金を稼げ。わかったな。」
「ちょっと、どういうつもり!?」
私が声を荒げてもその手が離されることはなく、私は彼についていくほか術がなかった。