17歳の悪魔
□3 シシュク
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まずコンビニに寄ってふぶきの下着類を購入すると、家に帰って彼女を風呂へ入れる。
服はどうしようもなかったので、明らかにサイズが合わないだろうが俺の服を貸した。
その間俺は恋人に泊まりに行くと連絡を入れ、自身の荷物を準備する。
すると、ふぶきが風呂から上がってきた。
部屋に現れた彼女は当然三つ編みをほどいていたが、それ以前に俺のTシャツを一枚だけ身につけていた。
「ズボンも出しておいたはずだが?」
少し驚きながらもそう言うと、彼女ははにかみながら笑う。
「大きくてズボンは落っこちちゃうの。」
サイズ的にTシャツ一枚で事足りるといえばそうだが、やや危機感の薄い格好に少し頭を悩ませる。
「そうか…服はどうにかしないとな。明日家に取りに行ったらどうだ?」
「はい、ありがとうございます。」
彼女は礼を言うと、ちょこんと俺の横に座った。
その絶妙に近い距離に、少し疑念を抱く。
あんな目にあったばかりなのに男が怖くないのだろうか。
「あの、本当にすいません。」
「別に構わない。事が解決するまでここにいるといい。」
そう言うも彼女は居心地が悪そうに俯いてしまう。
「俺は昼間はここに居るが、夜は別の所へ泊まる。だから安心しろ。」
気を使ってそう念押しするも、それが逆に気を使わせてしまうようだ。
「それってなんだか追い出してるみたいで申し訳ないです…。」
「だが、あまりこうして男と一緒に居たくないだろう?」
そう言うと彼女はパチリと目を開いて、またパッと俯いて頷いた。
「…はい。すいません。」
そして暫くもじもじと太ももを擦り合わせると、チラリと俺の顔を上目で見上げる。