17歳の悪魔
□4 ソウゲイ
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「今までバイトで生計を立てていたんじゃないのか。」
「…そうです。」
仕送りがあるのかまたあったとしてどの程度の額を貰っているのかはわからないが、やはりバイトがメインなんだろう。
「それで考えたんだが…お前がバイトで家賃やそれなりの生活費を稼ぐまで、俺の部屋を貸し出そうと思う。」
昨日ずっと様々な解決策を考えていたが、彼女の条件に合うものはそれしかない。
今は夏休みで当然宿題はあるはずだが、学校に行かなくていいのだから毎日働くことが出来るだろう。
とはいえ数日間といわず1ヶ月程度の時間を費やしてしまうかもしれないが、俺はこの夏休みを全て注ぐ覚悟をしていた。
「え…いいんですか?」
「ああ、夏休み中が限度になるだろうけどな。」
「ありがとうございます…!」
彼女が深々と頭を下げると、艶やかな髪がサラサラと流れる。
顔をあげたふぶきはやはり嬉しそうにあどけなく笑った。