17歳の悪魔
□9 セキニン
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「やはり暫くの間はここへ泊まるのは控えた方がよさそうだ。」
すると、背後から不思議そうな声がかかる。
「へぇ、どうして?」
本当の彼女の姿をみて、俺自身もまだ整理しきれていない。
当分は様子を見た方がいいだろう。
それにまたこの少女の毒牙にかからないとは限らない。
「とにかく、お前にもう合鍵はない。だから俺が帰ってくるまでここで大人しく待っていろ。」
そう言って部屋を出て玄関のドアに手をかけると、不満げな声でポツリと聞こえてきた。
「…それってほぼ軟禁じゃん。」
もちろん彼女をずっとここへ閉じ込めるわけではない。
昼間はバイトをさせて俺の目の届く範囲では外にも出すつもりだ。
ただ彼女にも少しは灸が必要だろう。
俺はしっかりと聞こえた声に言葉を返すことなく家を出て行った。