いい子わるい子
□肆
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「お、真田じゃん!」
つばさは食堂で食事をするテニス部レギュラー達の中から目ざとく真田を見つけると、素早く近くに寄ってくる。
その瞬間真田はわかりやすく嫌な顔をし、食事を共にしていた仲間達はさっと席を移動した。
「ま〜た絡まれてんの。」
もうこの光景も見慣れたものだ。
つばさはよほど真田の弁当が気に入ったのか、彼が何かを食べているとすぐに寄ってきては食べ物を催促するようになった。
「いいもの食ってんじゃん。それ寄越せよ。」
「ぬぅ、誰がやるか!あっちへ行け!」
強引に押し迫るつばさに対し、必死に抵抗する真田。