17歳の悪魔

□12 シカク
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性依存症だろうか。

彼女はほとんど毎日のように売春をしていたようだし、もうそれが体の習慣になってしまっているのかもしれない。

一夜中そんなことを考え、俺は昨日の彼女の行為がずっと頭の中から離れないでいた。


ふぶきが自分で自分を慰めている。

その光景はやけに脳裏に焼き付いて、何度も鮮明に思い出された。

酷く衝撃を受けたからということもあるが、いたいけな少女に見合わないその姿が嫌に淫靡で、触発されるように体の芯が熱くなる。
振り払っても振り払っても、それがずっと頭にこびりついていた。


ー蓮二さん、好き

あの言葉は本当なのだろうか。

あまり安易に彼女の言葉を信じるのもどうかと思うが、彼女は俺に気づいていない様子だったし嘘をつく理由もわからない。

俺を思って行為をしていたのか?
しかしそうだとしてもどうしようもない。

俺にはすでに恋人がいて、彼女の思いに応えてやることは出来ない。
自分にも責任があると思い、警察に届け出ることをせず彼女を支援しているものの、本当にこのままでいいのだろうか。

いろんな思いが交錯し、何となく彼女と顔を合わせるのも気まずく感じる。


しかしそんな俺とは相反して、彼女は驚くほどいつも通りだ。

まあそれもそのはず。

彼女は俺があの光景を見ていたとは思っていないだろうから。
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