夏のラナンキュラス
□9 evening
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そのまま図書室に連れて行かれ、勉強をさせられていたくるみは結局部活に出ることができなかった。
その後他の部活終わりのメンバー達と合流すると、一気にファストフード店へと流れ込む。
まだまだ食べ盛りの時期だ。
その机の上には色とりどり食べ物が並んでいた。
それなのに、その食事を前にして仏頂面な少女。
赤也は不思議そうに彼女の顔を覗いた。
「どうしたんだよ、くるみ。食べねぇのかよ?」
その言葉にも彼女はプイと顔を反らす。
しかし、その瞳は確実に特定の彼らに向いていた。
「なんだよ、仁王と…柳生と何かあったのか?」
丸井はその視線を察して彼らを交互に見やる。
しかしくるみの責めるような視線にも2人は動じることもなく、むしろ呆れた眼差しで彼女を見ていた。
「今日こいつの勉強みてやっとったんじゃが…」
「天道さん…あまりに勉強ができないんですよ。」
「っちがうよ!この2人がわたしにむりやりべんきょうさせるんだもん!」
2人のそんな発言に往生際悪く反発する少女。
「それで今日天道は部活に来ていなかったのか。」
彼女はジャッカルのその言葉に、自業自得とはいえテニスをする時間を奪われたことを思い出したらしい。
さらに口を尖らせてしまった。