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□好きにしていいよ
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「お疲れさまで〜す」
「今日のいのちゃん!めちゃ可愛かったですよ!!」
「どうも、ありがとう」
伊野尾慧(20歳)
俺はゲイ専門のAV男優で、高校を卒業してこの世界に飛び込んだ。
男しか愛せない自分に、葛藤もあったし悩んでた時期もある。
高校時代に好きになった人は、一つ年上の先輩。
告白したら見事に振られて、現在に至るわけだ。
「明日のスケジュールだけど、その前に中島裕翔て知ってるかな??」
「まだ会ったことはないんですけど、名前くらいなら…」
その中島裕翔て男は、業界内でもかなり有名で、
しかもネコなら、一度は抱かれてみたいというカリスマ的な存在の人物。
「どうしてですか?」
同じ業界にいながら、全く接点がない人。
何故、彼の名前がでてくるのか、不思議なくらいだ。
「その中島さんから、直々に指名がきた。お前とやってみたいそうだ」
良かったなぁなんて…
マネージャーの山城さんに、頭をポンポンと撫でられた。
「じゃあ、これに目通しておいて」
山城さんから台本を受け取ると、パラパラとページを捲っていく。
痴漢電車…!!
変態男に感じちゃうなんて
僕て淫乱なのかも。
…なんて安易なタイトル笑。
どうやら、俺は高校生の役らしい…
「中島裕翔か…良い男だな…」
潜在写真で見る限り、確かに中島裕翔はイケメンで。
まるでモデルみたいに、均整の取れたバランスの良いスタイル。
俺は…
明日、この男に抱かれるんだ………
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