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□浮気な彼氏
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鼻につくような香水の香り。
首筋には俺ではないはずの、真っ赤なキスマークのあと。
胸ぐらを掴んで問い詰めるも、
彼は言い訳するわけじゃなく、面倒くさそうな顔で俺を見るだけ。
高「お前とはさ、本気で付き合ってるわけじゃないし浮気にもなんないよ」
伊「はぁっ?!」
てゆーか。
お前は遊びで俺と付き合って、同棲までしてたてわけ?
悔しくて哀しくて、好きなだけ泣き叫んで暴れた。
愛してるて言ってくれた言葉も。
ずっと、一緒にいようねて握りしめた手も。
俺にとっては、すべてが重要でしあわせだったのに。
伊「お前なんか地獄に落ちろっ!!」
ガシャンと、食器の割れる音が部屋に鳴り響く。
俺が暴れたせいで、思い出の品の数々が粉々に砕け散る。
高「そこまで、責められる意味が分かんないんだけど。俺はお前のことそれほど好きじゃなかったんだよ」
目の前が真っ暗になった。
突然の恋人の異変に、俺はただ涙を流すことしかできなかった。
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