おはなし

□ライバルは・・お母さん
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「よかったらどうぞ」
差し出したたまご焼きに手をつけたのは・・ドンへ
≪うま〜い≫
≪ほら ユノも食べてみろよ≫
手をだそうとしないユノに
≪あ〜ん≫
と言って食べさせるあたりが気にいらない

僕はすかさず
「どうです?うちの母のたまご焼きは最高でしょう」
そしたら・・ユノは・・
{ユノのお母さんのたまご焼きだっておいしいよ・・}
ボソッと言った
  
ドンへが目を見開いてから何やら困った顔をした
口にいれたたまご焼きを食べきって
≪でもさ・・・ユノのお母さんってあまり料理うまくないじゃんか・・≫

{・・・・でも・・おいしいもん・・}
ユノは少しだけふくれた顔をしてドンへをみて・・
ドンへは・・・少し笑って
≪そうだな・・・うん≫
ともっと困った顔になってしまった


『も〜らった うまい!』
キュヒョンが気をきかしてくれなければ何やら妙な雰囲気だったと思う

昼休みが終わり教室へ帰ろうとしたらユノが
{ごめんなさい 変なところで変なスイッチ入っちゃった・・たまご焼きおいしかった}
と僕のシャツの肘のあたりをつかみあやまってきた

まさか謝ってくるなんて思わなくてめんくらって言葉がうまくでてこない
僕が怒っているとおもったのかもう一度
{ごめんなさい}
と頭を下げた

何とか笑顔にしたかった
「明日またもってきたらもっとたくさん食べてくれますか?」
と聞いたら・・10秒ほど固まって
{うん!食べる!}
笑顔を見せてくれた


僕の心の声はこうだ

|||||
あのたまご焼きはユノに食べてもらいたくてもっていったんだ 
ほとんどドンへとキュヒョンが食っただろうが・・
だいたい あ〜ん はないだろうが・・
俺がやりたいよ!
それになんだって?
人の母親にむかって料理がうまくない?
失礼だろうが・・!
|||||

なんでこんなにムカついたのか
なんでドンへが困った顔になったのか
なんで妙な雰囲気だったのか
気付くのとわかるのはもうちょっとさき・・・だった
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