*ヴィジュアル系*

□ピアス
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「眞弥のピアス可愛い」
「引っ張んなよ」
「引っ張んないよ」

当たり前のようにあたしの膝に頭を乗せてる眞弥
ソファーなんだから座ればいいのに、膝枕は眞弥の定番スタイルになっている

さらりとした黒髪から見えたピアスに触れる

「このヘビは無いな」
「は?!すげーいいじゃん」
「あたしは無理ー」
「名無しさんには似合わないな。俺だから似合う」
「はいはい」
「名無しさんってピアスしてたっけ」
「うん。でも最近はしてないから塞がったかも」
「何処に開いてんの」

手が伸びてきて耳に触れられた
見上げてくる眞弥に見やすいように顔を少し右に向ける

「あ、本当だ」

シコリの残る耳朶を撫でたり引っ張ったり
眞弥のピアスはいいなと思うけど今更通すのは怖い

「お揃いで付ける?」
「いやいやいや。あたしシンプルなのが好きだから」
「さっき可愛いって言ったじゃねぇか」
「眞弥が付けてるから可愛いってだけであたしは無理」
「…俺とお揃いは嫌っつーのかよ」

あ、拗ねた
拗ねた顔で見上げてくるとか反則

可愛いから

「もっとシンプルなの付けるなら考えてやらない事もない」
「上から言いやがったな」
「上にいるからね」
「ムカつく」


後頭部を抑えられ、膝から重みが少しだけ無くなる

眞弥の口ピアスが唇に触れた




眞弥がシンプルなピアスを買ってくれたのはちょっと先の話

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