STORY

□裏と表と偽りか真実か ☆★
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翌日になり、まだ入院生活は慣れない

俺はまだボーッとする頭で自分の今、置かれた立場を考えた

今の俺は左足が動かない

それでいて、車にぶつかった衝撃で人の心の声が聞こえるようになったと言うこと…聞こえる時は口にしている言葉と、心の言葉が異なった時

て言っても伊野尾は信じていないのが本心

「ここまで、まとめられれば上出来だよな」

一人呟くと、窓の外から入り込んでくる太陽の光に目を細めた
時計を確認すれば、午前9時を回ろうとしいた

そんな時だった…

ガタン!と病室の扉にしては激しい音がして驚きのあまり痛かった筈の体を勢いよく起き上がらせた

「ほえ?えっと_」

「ああ。起き上がれるんですね」

扉の向こうから入って来たのは、緋山と同じ制服を着た小さめの男の子。いや。男の人か

手には昨日の彼女よりは少ないだが、いくつかの資料。その中に彼のものらしいスマホが紛れ込んでいる

「えっと、緋山先生は?」

「緋山先生は、今フライトの方で出てるので俺が代わりに回診しに来たんですよ」

「あ、そうですか」

見た目通りと言うのか、雰囲気通りに冷たく患者を引き離すような物言いに俺は戸惑ってしまう

「緋山先生が良かったですか?」

「は?いや、そんなわけないじゃないですか!」

「ふっ、そうですか」

バカにしたように笑う彼は、物言いといい雰囲気といい自分と年齢はさほど変わらないのだろう

見た目は全然子供っぽいけど…

「気分はどうですか?」

「特には…」

「これ、熱を計ってください」

そう言って俺に体温計を差し出した
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