STORY
□妄想キミ、実物キミ ☆★
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「…ふぁ、ぁあ..、いのちゃッ、」
静かな一室に響くのは俺の声と、独特なバイブ音だった
いつの日にかネットで買った玩具を自分の穴へと入れて、スイッチを押す。体にくる快感と共に目を瞑り自分の世界へと入りこむ
瞼の裏に映り込むのは、妄想の伊野ちゃん
そんな2つを相手に喘ぐ
最後に会ったのって何時だっけ?
なんて、余裕なんて無いはずなのに、考えてしまい眉間にシワを寄せた
“「俺を前にして考え事なんて余裕だね?」”
「ごめッ、ぁあッ..け、いッ」
ガサガサになってきた声。何度イったのかさえも分からず、頭がボーッとしてくる
何回ヌいたっけ?
自分がバカみたい
「ンゔぁ、...いたッ、はぁん!」
こんな事したって欲望は満たされない事ぐらい分かっている
伊野ちゃんが見たら、悲しむだろうな。そう分かってる筈なのに
「いやぁっ..、はぁ、んぁあっ」
自身を扱っている手は早くなっていき、止まることなんて知らない
「んぁっ、イく..けッい、い、く」
“「イきなよ」”
耳元で呟かれた言葉に体がブルブルと震える
「んぁあっ、!... ッ、はっ、ん、」
そんな疲れ切った俺の声だけが部屋中に響き渡り、行為の後味のよう
「い、の、ちゃん」
下着から出した手には、ドロリと付いた白い液体
生々しい
この液体を伊野ちゃんが飲んでくれたら、なんて気持ちの悪い事を考えてしまう
本当、俺って
「俺って何してるんだろ…」