STORY
□クゥ。 ☆★
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校舎に響き渡るチャイム。走り出す生徒達
木は、無関係という表情をして屋上のフェンスにもたれかかる
いつもここが定位置
授業には出ないに等しく、出たところで寝ている。登下校には、喧嘩をふっかけられ毎日傷を作っている始末
そんな木を見て、だれもが“ 不良 ”だというレッテルをはった
まあ。当然だな
自由にただ生きたい
怖がられるのが好きなわけじゃない。でも、自由になれるならそれもありかなって
喧嘩が好きなのは、好きだけどそれが生きるために必要か?と言われれば何も言えなくなる
でも、自由のためなら俺は、不良というのを買って出る
あいつに出会うまでは…
「あれ?先約だ」
「あ?」
「いい天気だね!」
屋上に出てきた彼は、んん。と伸びをしながら木に近づいてくる
俺が怖くないのか…?
聞きたいけど、なんだかドラマとかであるようなベタなセリフに抵抗がでる
「お前、誰だ?」
「ふふん!俺は、有岡大貴!よろしくね」
鼻の下を人差し指でかく。癖なのだろうか
第一印象、仔犬