好きになる瞬間

□好きになる瞬間〜4
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〜飛鳥side〜





体育館から出て帰ろうとしたけど、愛梨が


愛梨「…なぁ、もう帰るんだったらさ、私ちょっと合気道場寄ってええかな」

『…入る気満々やな!』

愛梨「…まぁね笑。バスケもいいけど、やっぱり彩さんは競争率高いし…あ、いやそれ目当てやないで?ちゃんと合気道でもやっていけるかなって思ってん。」

『そっかそっか〜。同じ部活じゃなくて残念やけど、お互い頑張ろな!』

愛梨「うん!…それでな、ちょっと遅くなるかもしれんから、先帰っとってくれん?」

『うん、ええよ!…頑張ってな。』

愛梨「ありがとう!じゃ行ってくるわ」





…愛梨楽しそうやなぁ







一人でとぼとぼ歩き出した。





すると後ろから



紗英「…飛鳥ちゃん!?」

『あっ!紗英ちゃん』


入学式で隣だった、紗英ちゃんとばったり会った。


紗英「…1人?」

『そうやねん!…一緒に帰ってもええ?』

紗英「うん、もちろん!」



紗英ちゃんは微笑んで、隣で歩き出す。



あれからクラス発表があったわけだけど、紗英ちゃんとは違うクラスになってしまったのだ。



良い友達になれると思ってただけにちょっぴりショックやった。




紗英「部活見学しとったん?」

『そうやねん!…紗英ちゃんも?』

紗英「そうそう。入学式でも言ってたと思うけど、山本先輩に憧れてるってのもあって、バスケ部のマネージャーになろうかなって」




っ!?!?




『え、じゃあ今日も見学してたん?』

紗英「うん、そうだよ!」

『っそうなんや!私もおってんで!!』

紗英「ええっ、そうやったんや。…じゃあ、飛鳥ちゃんもバスケに入るの?」

『…うーーん。悩んでんねんよな。今日、もっと見学したかってんけど、そういう雰囲気じゃなかったし』

紗英「確かにそうやったね…」

『マネージャーかぁ。いいね、紗英ちゃんなら良いマネさんになれそうやな!』

紗英「ふふっ。ありがとう。…飛鳥ちゃんはなんでバスケ部を?」

『…私は、、、憧れてるっていうか…気になる…先輩がおって……』

紗英「飛鳥ちゃんにも好きな人おったんやぁ〜。…山本先輩じゃないってことは、、、渡辺先輩?」

『…へ!?…なんでわかったん』

紗英「いや〜だって山本先輩の次に渡辺先輩って人気あるねんで。」



え!



知らんかった…




『…そうなんや…』

紗英「これ、言ったらいいか分からんねんけど…実は山本先輩と渡辺先輩って付き合っとったらしいねん。」







…!?!?!?



みるきーさんが、山本先輩と…




付き合ってた!?





びっくりさせられることばっかりや





『…そうなんや。』

紗英「噂では、別れたって聞いたけど、今も同じ生徒会だしまだ続いてるんじゃないかって話もあるの」




みるきーさんに…彼女がおるって




まぁ、当たり前っちゃ当たり前のことやねんけど…




ショックが隠しきれない。




紗英「もちろん、飛鳥ちゃんの恋は応援するけど…あんまり期待せんほうがいいかも…」



『…いやぁ、まだ恋って決まったわけじゃないし…』



へらっと笑ってみる。




紗英「…私も山本先輩と渡辺先輩がって知った時はショックやったけど、あの二人ならしょうがないっていうか…。まぁ、私も諦めへんけどさ、お互い頑張ろ?」



『…紗英ちゃんならきっといけるよ。』

紗英「飛鳥ちゃんこそ」






…紗英ちゃんには悪いけど、あんまり聞きたくなかった。






これからどんな顔でみるきーさんに会えばいいのか…



純粋にみるきーさん!って飛びつきたい…ところやったけど



今の話を聞いて、申し訳ない気持ちもあるし…なんだか乗り気じゃなくなってしまった。




バスケ部にいくのやめようかな…





みるきーさんとはこの距離感が楽しいんかもしれん…




それに、ファンとして見学やってできるし…





心は揺れ動いたまんまで、私は家に着いた。
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